第82回リーダーシップ講座
『光明蔵』 (16)
■開催日
2017年5月15日(月)
■時間
19:30~21:15(講義)
21:15~21:45(感想文記入)
■会費
一般の方 3,000円
club didici会員の方 2,000円
■場所
大分市ホルトホール 2F セミナールーム
~特立独行~
中国最古の王朝とされている「殷」の時代の末期、
二人の兄弟がいました。
兄を伯夷、弟を叔斉と言います。
二人の父親は殷の諸侯の一人「孤竹君」。
父親は、二人の息子の適性を考えて、弟の叔斉を自分の位を継がせたいと思っていました。
「弧竹君」の死後、弟の叔斉は位を兄の伯夷に譲ろうとします。
弟の自分が兄を差し置いて君主の位に就くのは義に背くというのです。
しかし、兄の伯夷は、叔斉が位を継ぐのが父の命であり、父の命に背くのは義に背くと、これまた位に就くのを拒みます。
結局、二人は共にその意を曲げることなく自国を去ってしまい、位に就くことはありませんでした。
伯夷と叔斉は、正義の人の代表として、司馬遷が「史記」の列伝の筆頭に載せた人物であります。
この度の講座では、その伯夷と叔斉の生き方を綴った「伯夷頌」に記された、士(さむらい)の『特立独行』という概念 について考察して参りたいと存じます。
利に目がくらみ、跡目争いや相続絡みで、肉親が相争う事件も後を絶たない昨今、『美しい生き方』を再考するにはもってこいの題材と言えると思います。
皆様のご参会を心よりお待ち申し上げております。
諌山 正典 拝